最終更新: 2026-10-09

冬でも釣りは十分に成り立ちます。水温が下がると魚の数は減ったように感じますが、メバルやカレイのように冬に岸へ寄ってくる魚、カサゴのように寒さの中でも居場所を変えずにエサを追う魚、寒グレのようにエサ取りが減ってかえって狙いやすくなる魚がいます。

初めての冬釣りなら、堤防のテトラや敷石の隙間を探る根魚の穴釣りか、暖房の効いたドーム船でのワカサギ釣りから始めると、寒さに負けずに魚の反応を得やすい組み合わせです。慣れてきたら、夜のメバリングやアジング、磯の寒グレ、船のヤリイカやアマダイへ広げていけます。

このページは冬の釣りの入口です。魚ごとの時期と釣り場を早見表でつかみ、気になる釣りが決まったら各セクションのリンクから道具のランキングへ進んでください。最後に、冬だけ注意が必要な服装と安全もまとめています。

時期や釣れ具合には地域差があります。同じ魚でも黒潮の影響を受ける地域と内湾・寒冷地では盛期がずれるため、出かける前に地元の釣具店や船宿の釣果情報で確認するのが確実です。

冬に釣れる魚の早見表

冬の主な対象魚を、釣り場・釣り方・狙い目の時期で並べました。岸から狙える魚と船や湖でこそ本番の魚に分かれるのが冬の特徴です。

時期はあくまで目安で、地域差や年ごとの水温で前後します。同じ月でも、外洋に面した場所と湾奥ではまったく状況が違うことがあります。

冬に釣れる主な魚(時期は目安・地域差あり)

※ 表は横にスクロールできます

魚主な釣り場釣り方狙い目の時期
メバル堤防・磯(漁港の常夜灯まわり)メバリング(ルアー)・ウキ釣り初冬〜春。冬の産仔期の前後は食いにムラが出やすい
アジ堤防(水深のある港・常夜灯)アジング・サビキ釣り初冬は夜のアジングが好機。厳冬期は釣れる場所が限られる
カサゴ・ソイなどの根魚堤防のテトラ・敷石・磯穴釣り・ワームほぼ通年。真冬でも反応を得やすい
カレイ堤防・砂浜投げ釣り晩秋〜冬。産卵前に浅場へ寄る時期が狙い目
ヒラメ船・サーフ泳がせ釣り(船)・ルアー秋〜冬。解禁や盛期は海域ごとに異なる
グレ(寒グレ)磯・堤防ウキフカセ釣り初冬〜3月ごろ
カワハギ船(岸からは夏〜秋が中心)胴付き仕掛けのエサ釣り秋〜初冬。肝が大きくなる時期
ワカサギ湖(ドーム船・ボート・氷上)ワカサギ仕掛け・電動リール晩秋〜春。氷上は寒冷地の結氷期
ヤリイカ船スッテ仕掛け冬〜早春
アマダイ船片テンビン仕掛け(オキアミエサ)晩秋〜冬
タチウオ船(地域により岸)テンヤ・テンビン仕掛け数釣りは夏〜秋。地域によっては初冬以降も深場で続く

メバル|冬の夜の堤防の主役

メバルは水温が下がる時期に岸寄りの釣りが盛り上がる代表格で、冬のライトゲームの定番です。日中は藻や岩などの物陰に身を寄せ、夕方から夜にかけて浮いてエサを追う性質があるため、夜の漁港の常夜灯まわりが分かりやすい狙い場になります。

メバルは卵ではなく仔魚を産む魚で、秋から体の準備が進み、冬のうちに産仔を迎えます。時期は地域差がありますが、産仔の前後は食いが落ちることがあるので、反応が渋い日は場所や時間をずらしてみてください。

軽いルアーを扱うメバリングは、専用ロッドと小型スピニングリールの組み合わせが基本です。ルアーは表層を探るプラグとワームを使い分けます。

アジ|冬のアジングは場所選びが勝負

初冬は夜のアジングが好調になりやすい時期です。一方で、昼間のサビキ釣りは秋に比べて難しくなり、群れが寄る場所も絞られていきます。

アジは低水温が得意ではないため、厳冬期は水深のある港や湾、温排水の近く、黒潮の影響を受ける地域など、水温が落ちにくい場所に群れが残りやすくなります。表層で反応がないときは、底付近をゆっくり探るのが冬の基本です。

軽いジグヘッドの重さを感じ取るため、アジングは感度の高い専用ロッドと小型リールで組みます。ジグヘッドは水深や風に合わせて重さを替えられるよう数種類を用意しておくと対応しやすくなります。

カサゴなどの根魚|真冬でも頼れる穴釣り

カサゴやソイなどの根魚は、冬でも住みかを大きく変えず、目の前に来たエサに食いつく待ち伏せ型の魚です。回遊魚が岸から離れる時期でも反応が得やすく、冬に「何か釣りたい」ときの心強い選択肢になります。

堤防のテトラポッドや敷石の隙間に仕掛けを落とす穴釣りは、仕掛けが単純で遠投も要らないため、初心者が最初に試しやすい釣り方です。ワームを使ったルアー釣りでも狙えます。

根魚は移動範囲が狭く、同じ場所で釣りすぎると数が戻りにくい魚です。小さな個体はリリースするなど、釣り場を長く楽しめる配慮を心がけてください。足場の悪いテトラでの注意点は、後半の安全のセクションも参考にしてください。

カレイ|冬こそ投げ釣りのシーズン

カレイは冬が投げ釣りのベストシーズンとされる魚です。冬の産卵に向けて栄養を蓄えようと浅場へ寄ってくる「乗っ込み」の時期があり、堤防や砂浜からでも届く距離で狙いやすくなります。

産卵期は地域によって前後しますが、おおむね冬の間で、産卵を終えると体力を戻すために一度深場へ離れるとされます。乗っ込みの時期を地元の釣果情報で確かめてから出かけると空振りを減らせます。

投げ釣りは置き竿で複数本を並べるスタイルが多く、仕掛けを遠くへ投げられる長めの投げ竿が基本の道具になります。

ヒラメ|寒ビラメを船とサーフで

冬のヒラメは「寒ビラメ」と呼ばれ、産卵前にエサをよく食べて身が厚くなることで知られます。釣りとしても秋から冬にかけてが狙いやすい時期です。

船では生きたイワシなどをエサにする泳がせ釣りが定番です。解禁時期や盛期は海域ごとに違うため、地域差が大きい点に注意してください。

サーフ(砂浜)からルアーで狙う釣りも人気ですが、冬の砂浜は風と波が強い日が多く、釣りになる日が限られます。まずは船宿の乗合船で、貸し道具や船長の指示がある環境から入るのも一つの方法です。

寒グレ|エサ取りが減る冬が本番のフカセ釣り

グレ(メジナ)は、初冬から3月ごろにかけての「寒グレ」がハイシーズンです。水温の低下で、暖かい時期にまき餌へ群がっていたスズメダイやベラなどのエサ取りが落ち着き、本命のグレに付けエサを届けやすくなります。

この時期のグレは産卵を控えて体格がよく、良型が狙いやすいのも寒グレの魅力です。磯が主な釣り場ですが、潮通しのよい堤防からも狙えます。

釣り方は、まき餌でグレを寄せ、その流れに付けエサを自然に同調させるウキフカセ釣りが基本です。長めの磯竿、レバーブレーキ付きのリール、沈みや見えやすさを考えた道糸の組み合わせで揃えます。

カワハギ|肝が育つ初冬の船釣り

カワハギは秋から初冬にかけて肝が大きく育つ「肝パン」の時期を迎え、この季節を目当てに船へ通う人が多い魚です。岸からは夏から秋が中心ですが、冬場は船釣りが主役になります。

水温が下がるとカワハギはやや深い岩礁帯へ移る傾向があり、季節が進むと船の狙う水深も深くなっていきます。地域や年の水温で状況が変わるため、船宿の情報を確認してから出かけると安心です。

エサをかすめ取るのがうまい魚で、小さなアタリを捉えるための専用竿と、ハリの形や間隔を考えた仕掛けが釣果を左右します。

ワカサギ|ドーム船と氷上で楽しむ冬の湖

ワカサギは冬の湖の代表的な釣りです。屋根と壁で囲われ暖房の効いたドーム船なら、寒さが苦手な人や子ども連れでも快適に釣りができ、冬釣りの入口としておすすめしやすい釣りです。

シーズンは湖ごとに大きく異なり、解禁日も湖によって違います。ボートやドーム船は秋から春まで営業するところが多い一方、氷上の穴釣りは寒冷地の湖で結氷してから、例年は冬の後半を中心に行われます。氷の状況で毎年変わるため、必ず各湖の公式情報で確認してください。

小さなアタリを取るために、ワカサギ専用の電動リールと穂先を組み合わせるのが現在の主流です。手巻きの専用竿で始める方法もあり、仕掛けはハリ数や号数の違う数種類を用意しておくと状況に合わせやすくなります。

冬の船釣り|ヤリイカ・アマダイ・タチウオ

ヤリイカは冬から早春が船釣りの好期です。産卵のために沿岸へ寄る時期を除くと深い場所にいることが多く、特に関東周辺では深場を狙うのが一般的です。スッテと呼ばれるイカ用の擬似餌を連ねた仕掛けを使い、電動リールで巻き上げます。

アマダイは晩秋から冬にかけてが好期とされる船釣りの人気魚です。水深30〜150mほどの砂泥底に巣穴を掘って暮らし、海底近くから大きく離れないため、片テンビン仕掛けにオキアミを付け、底付近を丁寧に探ります。

タチウオは夏から秋が数釣りの時期ですが、地域によっては初冬以降も深場に移って釣れ続け、大型が混じる時期として狙われます。冬の船釣りは水深が深い釣りが多く、電動リールがあると手返しと体力の両面で楽になります。

冬の釣りの服装と防寒

釣りは歩き回るアウトドアと違い、同じ場所でじっとしている時間が長いため、体が温まりにくい遊びです。冬の釣り場は風を遮るものが少ないことも多く、街中の感覚より一段暖かい服装で臨むのが基本です。

服装はベース・ミドル・アウターの3層の重ね着(レイヤリング)で考えます。肌に触れるベースレイヤーは汗を素早く逃がす化繊やウールを選び、汗冷えを防ぎます。ミドルレイヤーはフリースやダウンなどで暖かい空気をため込み、アウターは風・雨・波しぶきを防ぐ防水防風のものを選びます。

体の中でも冷えやすいのが首・手首・足首の「3つの首」と手足の先です。首元はネックウォーマー、手は指先の操作性を残した防寒グローブ、足元は底の厚い防寒ブーツと重ね履きの靴下で冷えを防ぎます。冷えたコンクリートの堤防は足元から体温を奪うため、靴選びは特に重要です。

濡れは寒さを一気に強めます。磯や船、雨や雪の日は、上下とも防水のウェアを用意してください。

冬の釣りの安全

日没が早いことを前提に計画を立てましょう。一年で日の入りが最も早いのは冬至ではなく12月上旬ごろで、夕方の釣りはあっという間に暗くなります。片付けや帰り道のために、両手が空くヘッドライトは必ず持っていきます。

冬の早朝や夜は、堤防や磯の濡れた足場が凍って滑りやすくなります。テトラポッドや磯ではスパイク付きなど滑りにくい靴を選び、無理な場所には立ち入らないでください。

落水すると冬の海は短時間で体の自由を奪います。岸からの釣りでもライフジャケットは必ず着用しましょう。なお、小型船舶に乗るときは乗船者全員の着用が法律で義務づけられており、国の安全基準を満たした「桜マーク」付きの製品が目安になります。

氷上の釣りは、管理者が氷の厚さを確認して解禁した区域だけで行い、立入禁止の場所には近づかないでください。テントの中でガスストーブや練炭などを使うと一酸化炭素中毒の危険があるため、テント内での燃焼器具の使用は避けます。

寒さの中では喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分が不足しがちです。温かい飲み物でこまめに水分をとり、体の震えが止まらないなど体調の異変を感じたら早めに切り上げる判断も大切です。

FAQ

冬でも魚は釣れますか?

釣れます。メバルやカレイのように冬に岸へ寄る魚、カサゴのように寒くても居場所を変えずエサを追う魚、エサ取りが減る寒グレなど、冬が好期の魚がいます。ただし時期には地域差があるため、地元の釣果情報を確認してから出かけるのが確実です。

冬の釣りで初心者は何から始めればいいですか?

堤防のテトラや敷石の隙間を狙う根魚の穴釣りか、暖房付きのドーム船でのワカサギ釣りが始めやすい選択肢です。どちらも遠投の技術が要らず、穴釣りは仕掛けが単純、ドーム船は寒さの心配が少ないのが利点です。

冬の堤防では何が釣れますか?

代表的なのはメバル、カサゴやソイなどの根魚、投げ釣りのカレイです。水深のある港や常夜灯まわりでは夜のアジングも狙えます。磯に近い潮通しのよい堤防なら寒グレの可能性もあります。

冬の釣りに向いている時間帯は?

メバルやアジは夕方から夜に活発になるため、夕まずめから夜が狙い目です。根魚の穴釣りや寒グレは日中でも狙えます。冬は日没が早いので、夜釣りでなくても暗くなる前提でヘッドライトを用意しておきましょう。

冬の釣りはどんな服装がいいですか?

ベース・ミドル・アウターの3層の重ね着が基本です。汗を逃がす肌着、暖かい中間着、防水防風の上着を組み合わせ、首・手首・足首の冷えをネックウォーマーや手袋、防寒ブーツで防ぎます。動かない時間が長いので、思うより一段暖かくしてください。

ワカサギ釣りはいつから始まりますか?

湖ごとに解禁日が異なります。ボートやドーム船は秋から春にかけて営業するところが多く、氷上の穴釣りは寒冷地の湖が結氷してからで、例年は冬の後半が中心です。氷の状態は年によって変わるので、必ず各湖の公式情報で確認してください。

寒グレはいつが狙い目ですか?

初冬から3月ごろにかけてが寒グレのシーズンです。水温の低下でエサ取りが減り、産卵を控えて体格のよいグレが狙いやすくなります。盛期は地域や年の水温で前後します。

冬の釣りで特に気をつけることは?

日没の早さ、凍結した足場、落水の3点です。ヘッドライトと滑りにくい靴を用意し、ライフジャケットは岸釣りでも着用しましょう。氷上釣りは管理者が解禁した区域だけで行い、テント内で燃焼器具を使わないでください。